2010/04/03

青梅鉄道公園C515

 今ではピカピカの姿で大宮の鉄道博物館に展示されているC51形蒸気機関車の5号機は、鉄道博物館ができる前は45年の長きにわたり青梅鉄道公園で保存されていました。
 C51形蒸気機関車は1919年から1928年にかけて289両が製造された、旅客用のテンダー式機関車です。東海道本線で特急列車の牽引用にも使用され、従来の機関車に比べて時間を大きく短縮しています。戦後は山陰本線などに転じて1966年まで使用されました。
 C51形は大正生まれの機関車であり、D51形に比べると実にクラシカルなスタイルです。煙突の丸みも優美なものです。なんとなくバイオリンの丸みに通じるものを感じます。また「大正ロマン」とはこういうものかなどとも思ったりもします。
 写真の5号機は1920年に鉄道省浜松工場で完成したものです。1962年2月に伊勢機関区で現役を退きました。同年10月から青梅鉄道公園で展示されたあと、2007年10月の鉄道博物館のオープンに伴い移設されました。
【撮影:佐野次郎 1992.3.1】

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